平成24年度山梨県分析化学交流会

 

所属 氏名(山梨大学 植田郁生

 

 平成241019日(金)に平成24年度山梨県分析化学交流会を開催した。4回目となる今回は,株式会社山梨県環境科学検査センターにおいて,講演会およびセンター内の見学会を実施した。爽やかな秋晴れの下,参加者が甲府駅からマイクロバスに乗って,同センターに移動した。今回は,大学関係者や企業の方等,22名が参加した。

 山根 兵先生より開会の挨拶,川久保 進先生より本交流会の趣旨等の説明をして頂いた後に,同センターの方から下記の2件のご講演を行って頂いた。

1) 環境水の分析技術 (青柳 けい子氏)

2) 放射能分析と今後の展開 (古川 昇氏)

 第一講演では,公定法に従った河川水,地下水,排水や水道水の分析について,無機化合物,有機化合物,イオン類のそれぞれに応じた分析法の紹介をして頂いた。排水などの比較的汚い水と,水道水などの綺麗な水では,同じ器具や機器を使用して分析ができないことや,新たな公定法が導入された場合,順次検討して取り入れて行くことなど,実際の分析現場ならではの,貴重な話を伺うことができた。

 第二講演では,東日本大震災後の放射性物質の拡散について,県民からの要望や,山梨県内での放射性物質の濃度測定について講演をして頂いた。同センターでもGe半導体検出器を導入し,種々の試料中に含まれる放射性物質の測定を行ってきているという話があった。

 講演会終了後は,参加者を3つのグループに分けて,同センター内の機器の見学を行った。センター内は非常に整理・整頓が行き届いており,機能的かつ効率的であると感じた。筆者の研究室も見習わなければならないと感じた。様々な機器を見ると同時に,分析検体が運び込まれてから,試料前処理等を経て,それぞれの分析装置にかけられるまでの流れを確認することができた。

 見学会終了後に,同センターの入口で写真撮影を行い,再びバスに乗り,甲府駅に戻った。富士山の山頂付近はすでに雪化粧が施されていた。引き続いて,甲府駅近くで情報交換会を行なった。次回以降の本交流会についての話題もあり,貴重な意見交換が行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


センター内見学会の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


平成24年度山梨県分析化学交流会参加者